「改良信交」という酒米は秋田県の酒米第一号にして、ほとんどの酒米の「親」にあたる酒米です。昭和34年(1959年)に生まれた歴史ある酒米ですが、栽培の難しさに加え、次々と誕生してゆく新種の酒米に置き換えられる形で生産が途絶えていました。福乃友酒造では10年ほど前から地元の農家の方々と改良信交の復刻栽培を行い、現在では福乃友の「顔」と言ってもよい酒米ではないかと思います。
このお酒は復活米である「改良信交」を使用した純米吟醸酒。口に含んだ瞬間、吟醸特有のふわっとした香りが広がり、濃醇でありながらも、やわらかい飲み口が特徴。華やかな香りでフルーティーな酒というのは、飲み続けると諄くなってきて飲み飽きするものですが、福乃友の酒らしく素朴なお米の旨味もしっかりと出ているので、香りと旨味のバランスがなんとも心地よいお酒です。
福乃友 改良信交 純米吟醸 生原酒
原料米:神岡産 改良信交
精米歩合:55%
酵母:AK-1(秋田流花酵母)
日本酒度:+3.0
酸度:1.5
アルコール度:17.6度