2月3日の各新聞でも紹介されていましたが、主に純米酒向けとして新たに2種類の新酵母が発表となりました。開発されたのは「秋田酵母No.12」と「秋田酵母No.15」の2種類。No.12は軽快でさわやかな味わいが特徴で、もうひとつのNo.15はメロンや洋ナシのような華やかでフルーティーな香りと膨らみのある味が特徴なのだそうです。
今回ご紹介する「20BY やまとしずく」は上記の新酵母(No.12)+秋田酒77号(秋田酒こまち)という組み合わせ。今年の造りでは酒米も酵母も変更となり、すっかり生まれ変わったという印象です。
早速、19BYのやまとしずくと飲み比べをしてみましたが、昨年のやまとしずくは割とあっさりとした酒質で、飲み口もやわらかく、スイスイと飲める食中酒という印象でしたが、20BYのやまとしずくは旨味が増してコクもあり、大幅にバージョンアップしたのではないかと思います。水のようなやわらかい飲み口は健在で、出羽鶴の酒らしさも感じられますが、アッサリとは言っても水っぽくて薄っぺらい酒質ではなく、しっかりと旨味も乗っています。
インフルエンザで寝込んだ以降は体調もいまいちでほとんど酒を飲んでいなかったんですが、昨夜は久しぶりに飲みました。出羽鶴さんが造る酒なので大きく外すことは有り得ないと思っていましたが、今年のやまとしずくは予想以上の旨さでした。「今年の」なんて言うと誤解を招きそうですが、昨年までのやまとしずくも十分に旨い酒だと思っていましたが、今年のやまとしずくは昨年比2倍の旨さです。
全国には良い酒が沢山あるとは思いますが、秋田の酒だって負けてはいません。←ココは声を大にして言いたいところ。各蔵元も試行錯誤しながら旨い酒を造ろうと頑張っています。今回の新酵母開発もその一環ですが、まずは試しに秋田の酒を飲んでみて下さい。お客様の好みもありますからお口に合うかはわかりません。でも、当館で揃えている地酒には「秋田らしさ」がギュッと詰まっています。
お客様が飲むその一杯に、秋田らしさと蔵人の想いが伝われば幸いです。
やまとしずく 純米吟醸 20BY
原料米:秋田酒77号(あきた酒こまち)100%
精米歩合:55%
酵母:秋田酵母No.12
日本酒度:+4
酸度:1.9
アミノ酸:1.1
アルコール度:17度