
写真というものはものすごく自由なフィールドの上で創作するものなので、特に「風景写真」という分野では、その人の感性と一瞬の判断力が問われるのだと思います。その場の空気感まで伝わるようなキレのある1枚になるか、なんとなく撮ったような平々凡々とした1枚になるか。違いはたぶん、そこにあるんじゃないかと思います。
先日の話ですが、風の強い夜のこと、うちの娘が葉擦れの音を「音」ではなく「声」と言っていて、その感性の鋭さに驚きました。4歳の子供の世界観では、樹の葉と葉が擦れる音は「声」なんです。固定観念というものに縛られている大人には決して思い浮かばない発想ですよね。
写真でも生き方でもそうですが、「井の中の蛙」にならないように。なんだか子供に教えられたような気がしました。