当館の地酒メニューに刈穂の六舟(吟醸酒)を追加致しました。秋田県大仙市の刈穂蔵では、酒槽(さかふね=酒を搾るための機具)が六槽あり、その六つの槽で搾った酒ということで「六舟」と名付けられたそうです。昔はどの蔵でも酒を搾る際には槽を用いていましたが、現在では酒造りも機械化が進んでいるために、高品質な吟醸・大吟醸クラスの酒以外は機械式の圧搾機が使われることがほとんどです。
これだけの槽が現存している酒蔵は非常に珍しく、刈穂では現在でも全ての酒を酒槽で搾っています。
この六舟は美山錦らしい独自の透明感に加え、甘みと滑らかさが調和した刈穂のスタンダード的な日本酒と呼べるでしょう。刈穂の酒は基本的に辛口の酒が多いですが、六舟はマイルドで口当たりが良いので、普段はあまり日本酒をお飲みにならない方や、女性の方にぜひおすすめしたい逸品です。
昨日の記事でご紹介致しました「
ひやおろし 山廃仕込純米酒」も同じ刈穂蔵の酒ですが、ひやおろしは山廃仕込らしい「どっしり」とした深い味わいなので、六舟と飲み比べてみるのも面白いかもしれません。
刈穂 六舟 吟醸酒
日本酒度:+5
原料米:美山錦・めんこいな
酸度:1.5
精米歩合:57%
アルコール度:15~16度
杜氏名:斉藤 秦幸
刈穂 六舟 吟醸酒 1合:600円