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昨年から自分の中のテーマとして撮り続けてきた写真があるのですが、その中の一つに福乃友酒造の蔵の写真があります。福乃友の蔵はあと3年で100年を迎えます。その歴史ある酒蔵を一枚の写真で表現してみたくなり、あえてモノクロで撮影したものがあります。まだまだ勉強不足、つたない写真ですが、自分の中で満足のできる写真が撮れたときには当館の一角に展示できればなどと思っていたりします。でも、欲を出すと良い写真は撮れません。画角を変えたりアングルを変えたりして撮ってはみたものの、結局は一番最初に撮したものが一番良かったなんてことの方が多いように思います。生き方も写真も「自然体」が一番なのかもしれません。
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by m_kurabu
| 2009-03-13 13:39
| 蔵元探訪:福乃友酒造
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![]() いよいよ今週の土曜日開催「秋田の美食を楽しむ会」に合わせ、館内にギャラリーコーナーを設けました。写真右の看板は十文字にある佐々木看板さんに制作をお願いしたものですが、木製で造りもしっかりとしていてとても立派な看板が出来上がってきました。 ![]() こちらは佐藤養悦本舗の「かんざし麺」。稲庭うどんを乾燥させるために、生地を掛けた上の部分を切り落としたものです。女性の髪飾りの簪(かんざし)のような形状から「かんざし麺」と呼ばれています。 東京の高輪にある秋田県のアンテナショップ「あきた美彩館」でも販売されている商品なのですが、店頭に並べるとすぐに売れ切れてしまうほどの人気商品なのです。 ![]() お客様にご提供するお酒のリストも決まりました。若いチームに生まれ変わった2年目の福乃友を存分に味わい、楽しんで頂けるような内容となっています。詳細は当日まで秘密です。お楽しみに!。 ▲
by m_kurabu
| 2009-03-05 12:54
| 雑記
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![]() 2月3日の各新聞でも紹介されていましたが、主に純米酒向けとして新たに2種類の新酵母が発表となりました。開発されたのは「秋田酵母No.12」と「秋田酵母No.15」の2種類。No.12は軽快でさわやかな味わいが特徴で、もうひとつのNo.15はメロンや洋ナシのような華やかでフルーティーな香りと膨らみのある味が特徴なのだそうです。 今回ご紹介する「20BY やまとしずく」は上記の新酵母(No.12)+秋田酒77号(秋田酒こまち)という組み合わせ。今年の造りでは酒米も酵母も変更となり、すっかり生まれ変わったという印象です。 早速、19BYのやまとしずくと飲み比べをしてみましたが、昨年のやまとしずくは割とあっさりとした酒質で、飲み口もやわらかく、スイスイと飲める食中酒という印象でしたが、20BYのやまとしずくは旨味が増してコクもあり、大幅にバージョンアップしたのではないかと思います。水のようなやわらかい飲み口は健在で、出羽鶴の酒らしさも感じられますが、アッサリとは言っても水っぽくて薄っぺらい酒質ではなく、しっかりと旨味も乗っています。 インフルエンザで寝込んだ以降は体調もいまいちでほとんど酒を飲んでいなかったんですが、昨夜は久しぶりに飲みました。出羽鶴さんが造る酒なので大きく外すことは有り得ないと思っていましたが、今年のやまとしずくは予想以上の旨さでした。「今年の」なんて言うと誤解を招きそうですが、昨年までのやまとしずくも十分に旨い酒だと思っていましたが、今年のやまとしずくは昨年比2倍の旨さです。 全国には良い酒が沢山あるとは思いますが、秋田の酒だって負けてはいません。←ココは声を大にして言いたいところ。各蔵元も試行錯誤しながら旨い酒を造ろうと頑張っています。今回の新酵母開発もその一環ですが、まずは試しに秋田の酒を飲んでみて下さい。お客様の好みもありますからお口に合うかはわかりません。でも、当館で揃えている地酒には「秋田らしさ」がギュッと詰まっています。 お客様が飲むその一杯に、秋田らしさと蔵人の想いが伝われば幸いです。 ![]() やまとしずく 純米吟醸 20BY 原料米:秋田酒77号(あきた酒こまち)100% 精米歩合:55% 酵母:秋田酵母No.12 日本酒度:+4 酸度:1.9 アミノ酸:1.1 アルコール度:17度 ▲
by m_kurabu
| 2009-02-20 00:38
| 秋田の地酒
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![]() 冬樹という酒が生まれたのは今から20年前。地酒ブームで淡麗辛口の酒が好まれていた時代に、地米で山田錦に負けない酒を造りたい、という想いから、キヨニシキ+無調整という当時としては非常に斬新、かつ、大胆なコンセプトで生まれたのがこの冬樹です。 今でこそ、「無濾過」や「原酒」と呼ばれる酒はどの蔵からも発売されていますが、せっかく造った酒だから調整をせず(加水をしたり、炭を掛けたり)、ありのままの姿で飲んでいただきたい。この想いが冬樹の原点。 20年目の冬樹は55%精米の亀の尾+福乃友酒造の古関さんが愛する7号酵母という組み合わせ。今年の造りでは、昨年よりも麹の割合を増やし、自然のまま十分に発酵させ、大吟醸とは対極に位置するような深い味わいを目指したそうです。 飲んだときに「グッ」と来る深みと荒々しさ、思わず「濃い!」と言ってしまうようなどっしりとした味わいですが、精米歩合が高いせいか、上品でやわらかな透明感も感じられます。いわゆるスッキリ系で香りの高い純米吟醸は沢山ありますが、吟醸なのにここまでワイルドで個性的な酒はそうそうお目にかかれません。 もちろん冬樹は3月7日(土)開催予定「秋田の美食を味わう会」でも皆様に飲んでいただきたいと思っていますのでお楽しみに。 ▲
by m_kurabu
| 2009-02-09 00:02
| 秋田の地酒
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![]() 昨日は佐藤養悦本舗の信光さんご夫妻と一緒に福乃友へ行ってきました。3月開催予定の「秋田の美食を楽しむ会」では福乃友×佐藤養悦本舗のコラボということで、当日は佐藤養悦本舗の代表でもあり、生粋のうどん職人でもある佐藤信光さんにもお越しいただき、皆様と楽しい時間を共有できればと思っています。 信光さんご夫妻は初めての福乃友訪問。酒造責任者の古関さんとも初顔合わせということで、蔵内を案内していただきました。 ![]() 麹室にて。以前は大吟醸のみ蓋麹、その他は機械製麹というやり方でしたが、2年前に製麹機を撤去し、現在では20キロ盛りの蓋麹で全量を手作りしています。 ![]() 管理が大変、掃除が大変、等の理由で現在ではあまり使われなくなった「泡あり酵母」を多用するのも福乃友のこだわりの一つ。 ![]() 明日の洗米を待つ55%精米のキヨニシキ。 ![]() こんなところにも書いてありました。「一に蒸し、二に蒸し、三に蒸し」。 私が初めて福乃友の蔵を訪れた際に「酒造りの工程において一番大切な工程は原料処理、つまり、いかに良い蒸米を造るかだと思っています」と古関さんは話してくれました。福乃友では、全ての麹米と純米以上の掛け米は10キロづつの限定吸水を行い、吸水もふくらみのある酒質を目指し0.1%にこだわって吸水させています。 第一回「秋田の美食を楽しむ会 福乃友酒造×佐藤養悦本舗」も平成21年3月7日(土)に決定しました。会の趣旨や詳細につきましては、近日中に皆様にご案内できると思いますのでもう少々お待ち下さい。 ▲
by m_kurabu
| 2009-01-28 13:13
| 蔵元探訪:福乃友酒造
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一昨日まで「年末だというのに雪が全く無いなんて…」と話していたんですが、昨日の未明から降り続いた雪であっと言う間に銀世界となりました。頻繁に除雪車が出動し圧雪しているので道路状況は良いのですが、非常に風が強く吹雪いているために5メートル先が真っ白で何も見えないという状況。こんな大荒れの天気になってしまったので、蔵見学は後日に変更させていただこうかな…とも思いましたが、自分が選んでメニューに加えたお酒(天の戸 美稲)の蔵はどうしても自分の目で観ておかないと気が済まないんです。やっぱり、作り手の「心」の部分と、その蔵が持つ雰囲気というのは、自分の中ではものすごく重要なことなので…。
ということで、猛吹雪の中、横手市平鹿町の浅舞酒造まで行ってきました。蔵の看板酒である「天の戸 美稲」の醸造元である浅舞酒造は1917年(大正6年)に創業。製造石数は1000石で、秋田県内の酒蔵の中では最も規模の小さな酒蔵ということになります。 ![]() 仕込み水は皆瀬川・成瀬川の伏流水。試飲してきましたが、口当たりがやわらかく、まろやかな水でした。 天の戸で使用している酒米は全6品種(美山錦、吟の精、亀の尾、秋田酒こまち、美郷錦、星あかり)。その6品種全てが地元の「JA秋田ふるさと平鹿町酒米研究会」による減農薬・減化学肥料栽培。天の戸の杜氏である森谷康市さんも会員の一人で、夏は田んぼで美山錦を栽培し、酒造期は蔵に入り酒を造ります。 ![]() 蒸米が行われる釜場。 ![]() 蔵内では杜氏の森谷さんご自身の案内により、麹室や酒母室までじっくりと見せていただきました。中でも麹が出来る仕組みや、天の戸で働く蔵人への配慮、効率よく仕事をするための工夫など、とても丁寧に分かり易く説明していただきました。 お酒の瓶にラベルを貼る作業や梱包、出荷の作業も見せていただきましたが、頭に巻いたタオルがトレードマークの柿崎智哉さんもテキパキと出荷の作業をしていました。蔵人の皆さんが活き活きと仕事をされていてとても家庭的な雰囲気。いいですねー、こういう酒蔵って。 ![]() 仕込み蔵で説明を受けていると、天の戸公式ブログ「夏田冬蔵」でお馴染みの「ごんベー」こと鈴木さんがカメラ持参でやってきました。天の戸のブログは数年前から毎日のように見ていたのですが、実際に更新の作業をされているごんベーさんとは初対面。ずっと前から顔は知っているので、なんだか初対面とは思えずに嬉しいやら恥ずかしいやらで複雑な心境でした。あまり話も出来ないまま、ごんべーさんは撮影を終えると仕事に戻っていきましたが、今年の大晦日で夏田冬蔵の連続更新がなんと400日に到達するそうです。 何かの理由でごんべーさんが更新できない日は別の誰かがフォローできるような体制を取っているそうですが、それでも丸一年以上も毎日更新を続けるというのは並大抵のことではありません。いやいや、これは本当に凄い。 森谷杜氏の話が面白くて、あっと言う間に2時間近くが経過。そろそろお昼だし帰らないと…と思っていたところ「一緒にお昼ご飯を食べましょう」と声を掛けていただき、蔵人の皆さんと一緒にお昼までご馳走になってきました。我が家は旅館なので毎日が賄い料理なのですが、大人数での食事はやっぱりいいものですよね。社長の柿崎さん、杜氏の森谷さんも同席で、蔵人の皆さんと一緒に和気藹々のご飯なんて貴重な体験をさせていただきました。本当にありがとうございました。 ![]() 20BY 美稲の醪。「天の戸」といえぱ「美稲」。全国的にも有名で、日本酒ファンなら誰でも知っている純米酒の代表銘柄になっています。 P.S.お土産に頂いた「シュワトロ」。活性系の酒は初めて飲みましたが、これは旨い!。やや甘口でとても飲みやすく、シュワシュワ感がなんとも心地よい感じ。下層のヨーグルト状になっている部分も甘すぎず絶妙でした。飲み口がやわらかいのでスイスイと飲めるんですが、最後のキリッとした後味に天の戸らしさも感じました。 まだ皿洗いや後片付が残っているのに4人であっという間に720mlを飲みきってしまい、ほろ酔い気分で後片付けをした土曜日の夜でした。「写真を撮ってから飲めば良かった…」と後悔しても後の祭り。天の戸さん、ごちそうさまでした。今後ともよろしくお願い致します。 「天の戸」 醸造元 浅舞酒造株式会社 〒013-0105 秋田県横手市平鹿町浅舞字浅舞388番地 TEL:0182-24-1030 / FAX:0182-24-0708 http://www.amanoto.co.jp/ ▲
by m_kurabu
| 2008-12-27 23:56
| 蔵元探訪:浅舞酒造
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![]() 10月以降、完売となっておりました美酒の設計 純米吟醸が入荷しました。美酒の設計は「秋田美酒倶楽部」の会員店のみの限定販売品で、醸造元は雪の茅舎でお馴染みの齋彌酒造店。秋田県内は勿論のこと、県外でも人気の銘柄ということで、昨年度醸造分は9月頃には既に完売となっていました。 12月19日に発売したばかり、搾り立ての20BY美酒の設計ですが、昨年の19BYと比較していくつか変わった点があります。まず、昨年の19BYでは麹米が「美郷錦」、掛米が「酒こまち」だったのに対し、今期の造りからは麹米に山田錦を用いたということ。精米歩合は変更なく45%のままですが、45%というのは完璧に大吟醸の造り。非常に完成度が高く気品ある逸品なのですが、蔵の方針として「この造りでは齋彌酒造が造る純米大吟醸ではない」ということなのでしょうか?。もしそうだとしたら、これが齋彌酒造のこだわりであり、醸造技術のレベルの高さなのでしょうね。やはりこの蔵は秋田県でも別格の存在です。 もうひとつの変更点としては、1.8Lが500円、720mlで250円の値上がりとなったこと(価格改定は2009年1月1日以降の出荷分~となります)。元々が低めの価格設定だったと思うので、私個人としてはこの値上げでほぼ適正価格に落ち着いたのかなという印象です。原料価格の上昇に加え、更なる酒質の向上を求め山田錦を用いての今期の造り。蔵としてはこの値上げは苦渋の決断だったのではないかと思います。 山田錦、酒こまちを45%まで磨き、加水も無しの無濾過原酒。濃醇でありながらもスッキリとした飲み口でキレも良し。米と水だけでこれだけの香りを引き出しつつも、決して香水のようにプンプン香るわけではなく、とにかく上品でバランスよくまとまっています。さすがは齋彌酒造が造る酒。そう感じさせる上品な味わいの20BY 美酒の設計 純米吟醸です。ぜひこの機会にお試し下さい。 ![]() 美酒の設計 純米吟醸 生 無濾過原酒 原料米:麹米・山田錦/掛米・秋田酒こまち 精米歩合:45% 酵母:自社製酵母 日本酒度:+1.0 酸度:1.4 アミノ酸:0.5 アルコール度:15.8度 杜氏名:高橋 藤一 醸造元:株式会社 齋彌酒造店 ▲
by m_kurabu
| 2008-12-22 00:41
| 秋田の地酒
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今期2回目の福乃友です。小安峡温泉から福乃友酒造のある大仙市神宮寺までは車で約1時間半の距離。遠くに見える鳥海山は真っ白でさすがに冬らしい雰囲気はあるんですが、国道13号線沿いには雪が全くありません。県内でも有数の豪雪地帯なはずの湯沢市や小安峡温泉でさえも雪が全く無い状態。ここ数年はこんな感じで年末というのに雪が降らず、降っても続かないので積もらずに数日で消えてしまいます。除雪作業が無いというのは楽なのですが、ここまで雪が降らないとなんだか逆に落ち着きません。
![]() そんなことを考えながら福乃友に到着すると、杜氏にあたる酒造責任者の古関さんは麹室で麹のチェック中とのこと。↑の写真を見る限りは酒造期にしてはなんだかガランとしていますが、すぐ側ではサイトウ君が翌日の仕込みの準備中。福乃友は4~5名の少数精鋭チームで酒を造っているので、県内大手の酒造メーカーと比較すれば圧倒的に人手も少ない訳なんですが、この人数で26本の仕込みをするというのですからびっくりです。 古関さんは私より年下で、サイトウ君は一回りぐらいは年下なんじゃないかと勝手に想像してますが、若いチームなのにあれだけ完成度の高い純米酒が造れるなんて凄いなあと思うと同時に、熱意のある若者に任せてみよう、応援してあげようという福乃友酒造の心意気もまた凄い。なかなかそう簡単にできるもんじゃありません。 先月の訪問時に麹室も見せていただきましたが、昨年まで使用していた製麹機(麹を造る機械)は撤去され、現在は普通酒~大吟醸まで全量を箱麹で手作りしているとのこと。多くの蔵では吟醸~大吟醸クラスの酒は箱麹で手作り、それ以外の酒は製麹機というのが一般的になっていますが、福乃友では機械を使わず麹は全て手作りで行われています。なぜ便利な機械を撤去して手作りに切り替えたのか?。以前、古関さんはこのように話してくれました。 「普通酒でも大吟醸でも全てが同じ「酒」であり大切な作品なのだから、全てに出来る限り心を込めたい」 私が福乃友という酒蔵に魅力を感じる最大の理由はここにあるのかもしれません。機械を使ったからダメなんてことはないと思うし、逆に手作り=良い物が作れるとも限りません。最も重要なのは作り手の「心」であり、自分が造る作品に対してどれだけに真摯に取り組むかが一番大切な部分なのではないかと思います。 ![]() 麹君と対話中の古関さんを待つ間、勝手に釜場周りをジロジロと観察。ザルにお米が積まれているので明日の蒸しの準備かと思い近寄ってみると、お米ににしては粒が大きすぎるし、どう見ても丸いプラスチックの山。これはなんだべな…。 そこに腹筋が割れて酒屋男へと変身した古関さんが登場し「それはビーズなんです」。「はぁ、ビーズ…?」。詳しく聞いてみると、お米を蒸すときにこのビーズを甑の底に敷き詰めて蒸すと均一に蒸せるのだそうです。なるほど、だからビーズなんですね。 ![]() その後、古関さんに案内されたのがこの場所。奥のサーマルタンクには今期5番目に仕込が終わった酒こまちの大吟醸が。昨年は「酒に香りはいらん!」と宣言し、徹底して7号酵母の酒にこだわった古関さんですが、酒販店さんからは「もっと派手な酒じゃないと売りづらい」との声もあったそうです。 言われてみれば確かにそう思う部分も少なからずあるのが正直なところで、19BY純米酒の「ひやおろし」や「流(るう)」は香り控えめでスイスイ飲める食中酒としてはピカイチの酒なんですが、当館でもお客様にお酒を薦める際に、華やかな香りがあるお酒はどうしても1~2本は欲しいところ。そのあたりの声を受け止めての今期の大吟醸の造りとなったそうですが、イメージとしては福乃友の酒の中では華やかな香りの酒という印象だった改良信交の純米吟醸に華やかさ度+2ぐらいの酒があれば、今よりも更に幅が広がるんじゃないのかな、なんてことも思ったりしました。 いろんな酒を飲んでいる方なら分かると思いますが、吟醸香プンプンの酒ってありますよね。お米の味もしっかりと残っていてバランスの良い酒なら良いんですが、中には口にした瞬間にフワっと華やかな香りが広がるけれど、飲み込んでからはアルコール臭さだけが残って他には何も残らないっていうお酒もあります。こういうお酒は決して美味しいお酒じゃないと思うし、諄くて沢山は飲めたもんじゃありません。 やっぱり日頃から飲む酒というのは香りは控えめ、お米の旨味や甘みもしっかりあって、飲み口がやわらかい酒。ご飯を食べながら飲んでいて一番落ち着くのはやっぱり純米酒なんですよね。ここのところ毎晩のように福乃友の純米酒を飲みながら夕食を食べてます。「ひやおろし」と「流」の減りがやけに早いのは気のせいです。ごめんなさい。 ![]() こちらは今期4番目に仕込が終わった純米大吟醸。細かなスペックはあえて伏せておきますが、福乃友では地元の酒米しか使わないので当然ながら山田錦仕込みではありません。 ![]() 20BY純米大吟醸の醪。古関さんが作る純米大吟醸、どんな味に仕上がるのか興味津々です。 ちなみに、酒造期の蔵の中は当然ですが暖房なんてありません。極寒の中、冷たい水でお米を手洗いし、数十キロというお米を担いだり、時には走り回る。ひとたび麹室へ入れば30度前後の真夏のような環境で麹を造る。考えただけでも体がおかしくなりそうな重労働。いやいや、蔵人というのは生半可な心臓では勤まりません。 この後、休憩室にてしばし酒談義に花を咲かせました。今期の造りのこと、蔵の看板酒である「冬樹」への想い、等々...。 あと、大事なことも相談してきました。今年の夏から温めてきた企画なんですが、来年の春に当館で酒の会をやります!。決まりました!。当日は古関さんも来ます(確定)、サイトウ君も来ます?(オファー中)。 「福乃友の地酒を楽しむ会」ということで開催しますが、当日は地元の佐藤養悦本舗さんより佐藤信光さんにもお越しいただき、福乃友の地酒と稲庭干饂飩のコラボレーションということで皆様に楽しんでいただければと思っています。 福乃友酒造+佐藤養悦本舗という組み合わせ。どちらも秋田の名産ですが、ありそうで無かったコラボレーションではないかと思います。どちらも自信を持って皆様にお勧めできる秋田の逸品です。 今のところは3月の上旬を予定していますが、日時等の詳細が決まりましたら当サイトにて発表いたしますのでもう少々お待ち下さい。 ▲
by m_kurabu
| 2008-12-19 16:09
| 蔵元探訪:福乃友酒造
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![]() 秋田の食で欠かすことの出来ない漬物。古くより保存食として親から子へ引き継がれ、どの家庭でも食事の際には様々な漬物が食卓に並び、お茶請けや酒のお供としても欠かすことが出来ません。 ![]() 当館では全て自家製の漬物を使用しており、添加物や保存料を使わずに昔ながらの味を大切にしております。 写真左より「白菜とカブの三五八(さごはち)漬け」 中央手前「大根の麹漬け」 中央奥「ヤーコンの梅漬け」 右手前「赤大根の酢漬け」 右奥「大根のなた漬け」 ※写真の地酒は左から「刈穂 生酛仕込み純米酒」、「やまとしずく 純米吟醸」、「福乃友 改良信交 純米吟醸」、「福乃友 亀の尾で造った純米吟醸」、「福乃友 かすみにごり 純米酒」 ▲
by m_kurabu
| 2008-12-18 16:42
| 季節のお料理
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![]() 昨日は地元・湯沢市の木村酒造さんへ行ってきました。木村酒造は元和元年(1615年)創業ということで約390年の歴史を誇る老舗酒蔵です。 ![]() 入り口付近のスペース。試飲も出来るようになっているので、お気に入りのお酒に出会えたらその場で購入も可能です。 ![]() 昔の釜場の雰囲気が再現されているスペース。 ![]() 釜場では酒米の蒸し上げ作業の真っ只中。勢いよく湯気が上がり、お米の香りがほんのりと漂っていました。12月に入り酒造りが本格的に始まっているので、蔵の中も活気に満ち溢れています。 ![]() この日は朝からあきた酒こまち仕込の純米吟醸の搾り作業が行われていました。 ![]() ![]() 木村酒造では蔵見学を積極的に受け入れており、土・日の見学も可能となっています。おそらく秋田県内の酒蔵の中で土日まで蔵見学を行っているのは木村酒造だけではないかと思います。平日ではなかなか時間が取れないものですが、週末でも見学が可能というのは嬉しい限り。せっかくこのような体制で蔵見学を受け入れているのですから、お気軽に足を運んでみてはいかがでしょうか。 ナショナル物産株式会社 木村酒造事業部 〒012-0844 秋田県湯沢市田町2-1-11 TEL:0183-73-3155 / FAX:0183-73-3154 http://www.fukukomachi.com/ 蔵見学に関するお問い合わせ、申し込みは0183-73-3155までどうぞ。 ▲
by m_kurabu
| 2008-12-11 12:12
| 蔵元探訪:木村酒造
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